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2017/04/07

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  • 国際交流センター

ハワイ研修2017 レポート

3月20日〜26日、アメリカの医療・文化について学ぶハワイ研修が実施されました。参加した高校1年生(4月から2年生)の成長と共にプログラムを振り返っていきます。

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①授業 アメリカの文化・医療/スピーチ

生徒たちは毎日90分の授業を2つ受けました。両方オールイングリッシュの授業です。アメリカの文化・医療の授業では、「生と死」「家族」「健康」などをテーマに生徒は意見を述べたり、リスニングをしたりしました。担当のティム先生は生徒に伝わるように1つ1つの表現を噛み砕いて教えてくれました。そのおかげで、生徒たちはきちんと内容を理解しながら授業を進めていきました。当初、生徒たちはただ黙って聞くだけでした。しかし、回を重ねるごとに、わからないことがあれば遠慮せずに質問したり、ミスを恐れず発言ができるようになったりしていきました。

スピーチの授業では、最終日のスピーチ発表に向けて、事前から用意していたスピーチの原稿を使い、担当のライアン先生からのアドバイスをどんどん実践していきました。生徒たちは目線の配り方、声の大きさ・抑揚、アクセントやジェスチャーなどを実践していくにつれ、堂々と人前で英語を話せるようになっていきました。

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②学校訪問

現地の高校生たちとの交流で、当初は緊張気味だった生徒たち。まずは日本人は英語で、アメリカ人は日本語で紹介し合いました。すると、お互いの少しぎこちない自己紹介で笑顔が生まれ、彼らはどんどん打ち解けていきました。その後も文化を紹介し合い、最後には互いの連絡先を交換するくらいの関係を築いていました。英語を使って同世代の生徒と交流できたことは、帰国してからの彼らの英語学習への取り組みにポジティブな影響を与えるはずです。

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③パールハーバー訪問

日本の第2次世界大戦が本格的に始まった場所。それがパールハーバーです。そして、日本が太平洋戦争の降伏調印式場を行ったのが戦艦ミズーリ号の上でした。生徒たちが最も印象に残ったエピソードがあります。日本の特攻隊員がミズーリ号に突撃した跡を見学した際、ガイドさんが紹介したものです。

沖縄戦の際、特攻隊員の遺体がミズーリ号の上に落ちました。海軍の人たちは敵国の遺体なので即処分しようとしたそうです。しかし、将校の1人が「特攻隊員は祖国のために自らの命を捧げた。その意志は、我々の意志に通ずるものであり、尊ばれるべきものだ。」と言い、その翌日にはお葬式が挙げられたそうです。生徒たちは様々な感情を抱きながら戦艦をあとにしました。


④ハワイ大学医学部・クイーンズホスピタル訪問・ニシムラ チエさん講演

ハワイ大学の医学部では実際に行われている医学部の授業を受けました。実践を中心とする授業で、まずは患者に接する際に気をつけるべきことを学びました。そして、1つ1000万円以上する最先端のマネキンを使い蘇生法を実践しました。

クイーンズホスピタルでは、博物館や美術館のような内外観、そして1人1人の患者に丁寧にチームで接していくアメリカ医療の姿勢に生徒たちは感銘を受けていました。また、実際にそこで働く日本人医師の方から医療現場におけるメリット・デメリット、そして決してあきらめないことの大切さも話して頂きました。

講演をして頂いたニシムラ チエさんは特定看護師という資格をお持ちで、手術以外のほぼ全てのことを医師と同様にすることができます。ニシムラさんの様々な経験を聞きながら、生徒たちはアメリカと日本の看護師の権利の差について考えていました。

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⑤スピーチ発表

そして、いよいよスピーチ発表です。2月から原稿を書き、研修中はその原稿を毎晩暗記しました。生徒たちは授業で習ったジェスチャーや、目線を使いながら、堂々と英語を話していました。その日の彼らの日誌には「研修前には想像できなかったような成長を感じることができた」「英語だけでなく、外国人に話しかけること、人前で話すことに対してポジティブな姿勢で臨めるようになった」など達成感や自己肯定感に満ちたコメントが溢れました。

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生徒たちは4月から高校2年生になります。生徒たちにはこの研修で学んだことを活かし、残りの2年間を充実したものにしていってほしいと思います。

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