レポート

REPORT

2016/12/16

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卒業生 度会晃行さん インタビュー

平成22年に郁文館高等学校を卒業し、現在、麻布大学大学院獣医学研究科獣医学専攻博士課程1年に在籍している度会晃行さんが母校を訪ねて来ました。度会さんは、北米神経科学科にてポスター発表を行い、その研究内容がNature紙のNature.comNEWSとして掲載され、麻布大学の増井光子賞に今年度選出されました。

 

Q1 郁文館での生活を振りかえって

 

自分で自由に勉強のできるところが強みであったと思います。カリキュラム以上の柔軟性、対応性が郁文館にはありました。私は東大クラスに所属していましたが、授業担当の先生方による親身な指導は今でも強く印象に残っています。先生たちが、各生徒が考えている事をくみ取りながら、独自に学習計画を作成していただいたことや、先生方の学術的な話は、私たち生徒の知的好奇心を刺激してくれたと確信しています。また、大学での研究の話をしていただいた先生もいらして、授業がとても充実したものになっていましたし、そのことが私たち生徒の学習意欲を高めました。また、クラスの友人たちも考えることに慣れていたおかげで私自身も普段から考える癖が身に付き、自分の意見を言う、自分の意見を持つことが出来たと思います。そのような環境の中で、各個人が自分の個性を出すことが出来るようになりました。

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Q2 夢について

小さいころから「獣医師」という夢をもっていました。郁文館では、中学1年生からユメノートを作ることが当たり前となっていて、自分の夢について考えている人が多かったと思います。私自身も「獣医師」というイメージが、夢教育の一環でクリアになっていきました。高等学校に入ると、コンラート・ローレンツ著の「ソロモンの指輪」に感銘を受け、動物の心を理解しようとする動物行動学に強い関心を持ちました。そこで、夢教育を通して「獣医師」という言葉の多様性を理解していたので、「基礎研究に従事する獣医師」というより具体的な目標を持つこととしました。こういった、具体的な将来像を描いていたことは入試で非常に高く評価され、麻布大学の獣医学科に入学することができました。

大学時代の研究対象である「ハダカデバネズミ」というネズミはその見た目のユニークさもさることながら、真社会性*1という哺乳類では他に類を見ない社会性をもっています。そのため、彼らの唯一である母親は能動的な母性を示しません。これをヒントに生物学的母親(実母)が自身の置かれた状況を判断し、積極的に母性を放棄する神経機構があると考え、現在は「養育放棄に関わる神経基盤およびその治療法」について研究しています。将来的には、この研究を通して児童虐待などの問題が深刻化する現状を打開したいと考えています。

  


郁文館で4年間担任だった内藤教諭からの度会さんの高校時代について

度会君は中学3年の時から高校3年まで4年間担任をしていました。外見は物静かな感じでしたが、自分の考えをしっかり持っていてそれを友人と共有しようという積極性があった生徒でした。もちろん学校の授業もまじめにしっかり受けていましたが、高校時代に参加したサイエンスキャンプも度会君の研究に対するセンスを作ってくれたようです。常に様々なアンテナを張ってきたことが今日の成果につながったのかと思っています。

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1 真社会性…アリやハチで見られ、支配個体と従属個体に分かれる。女王以外のメスは繁殖しない。

 

Reference

1.  Nature紹介記事

http://www.nature.com/news/poo-turns-naked-mole-rats-into-better-babysitters-1.18606

2.  サイエンスカフェの記事

https://arstudents.wordpress.com/

3.  麻布大学伴侶動物学研究室

http://azabu.carazabu.com/car/