理事長・校長ブログ

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2009/11/09

  • 理事長・校長

創立記念日について

今週の金曜日、11月13日に本校は創立120周年を迎えます。

 

本日の全校集会・校内放送で、建学の理念と創立者の思いについて、生徒諸君に話しました。

 

 郁文館の創立は、明治22年(1889)年です。

 

当時の日本は、西欧に遅れた近代化を急速に達成すべく、「富国強兵・殖産興業」というスローガンのもと、国民の権利=民権を制限し、国家の権限=国権を拡大しながら近代国家建設をめざし、それに貢献できる国民を作ることが教育、学校に求められました。

 

こうした状況のなか、創立者棚橋一郎は、そのような官主導の画一的な教育では本当の意味での近代国家建設は不可能と考えました。

 

棚橋一郎胸像.jpg

 国民一人ひとりが確固たる考えと個性をしっかり持つことが必要で、そうした有能で個性的な社会人の集合体こそが近代国家となりうると判断しました。

 

そのための教育こそが真の近代国家建設を可能にするのであり、そういう人材を輩出すべく郁文館を創立しました。

 

時代の求めに応じた、明治の先覚者ともいうべき教育者でありました。

 

私ども郁文館は、創立者のこうした「時代の先覚者たるべし」という思いを、いつの時代にも大切にしていきたいと思っています。

 

120周年記念事業である新校舎建設も来年3月には完了し、4月からは共学化が始まります。

 

これまでの学園章が校章となり、新たな校歌も使われ始めます。

 

渡邉理事長の考えから始まった本校の夢教育は、21世紀になり急速に変貌しつつある社会変化に対応するための、まさに「時代の先覚者」としての自覚から生まれたものです。

 

建学の理念と精神を守りつつ、新しい時代に応じた夢教育を推進することで、日本の教育をよりよいものに変えていくための歩みを進めていきます。

 

校長 宮崎 宏